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太平洋戦争1(昭和16/1941)
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作詞 徳土良介
作曲 能代八郎

しっかりしなけりゃ駄目だぞと
励まし励まし泥の海
良くこそ越えたり生き来たり
夢さえあの世を巡りしが

ああ汗塗れし肌襦袢
濯ぐも甲斐無き雨中の征旅
弱きにゃ似たれど瞼裏
母さん描いた夜もあった

泥海越ゆれど火の頬を
嬲るは侘しい雨ばかり
欷かねど重いぞ背負嚢
いずこぞ灯影よまだなるか

篠衝き胸衝く夜の雨
晴るるはいつやら止まぬやら
命に未練は無いものの
ただ雨ばかりじゃ気が滅入る

怯むな決戦はこれからだ
世紀の大業成るまでは
軍靴も鉄兜も銃剣も
晒して直向進むのだ
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作詞 島田磐也
作曲 能代八郎

遠い銃後と前線を
繋ぐ僕等は命綱
ああ無事の一語のそが為に
銃は持たねど肉弾で
軍用行李を抱く身だ

咽喉は渇けど水は無く
飢えは迫れど米は無し
ああ野戦局ゆえ任務ゆえ
破れ行李の缶詰を
見れどこの手が出せりょうか

部隊本部も敵の中
空に乱れる無電機も
ああ絶えて最期と決めた夜は
敵の銃火の只中で
死んでも護るぞ野戦局

見えた空から友軍機
来たぞ救援トラックが
ああ兵も僕等も万歳と
皆叫んで抱き合えば
我を忘れて男泣き
作詞 南條歌美
作曲 細川潤一

桜ほろ散る院の庄
遠き昔を偲ぶれば
幹を削りて高徳が
書いた至誠の詩形見

大君の御心安かれと
闇に紛れてただ一人
刻む忠節筆の跡
巡る懐古に涙湧く

天莫空包踐 時非無范蠡

風に晒され雨に濡れ
文字はいつしか消えたれど
尽きぬ誉れの物語
永久に輝く花の影
作詞 野村俊夫
作曲 服部良一

雷の日につけ風につけ
もしや御苦労なさらぬか
まして吹雪の募る夜に
兵隊さんを思ったら
兵隊さんを思ったら
熱い感謝で泣けました

妻も我が子も父母も
忠の一字と取り替えて
笑顔雄々しい戦線の
兵隊さんを思ったら
兵隊さんを思ったら
固く心が締まります

鳥も通わぬ海原に
馬も通らぬ奥山に
翳す正義の日の御旗
兵隊さんを思ったら
兵隊さんを思ったら
務め忘れてなりましょか

慰問袋は軽いのに
礼の手紙のこの重さ
たとえ僅かな品でさえ
兵隊さんを思ったら
兵隊さんを思ったら
明日も送ってあげましょう
作詞 矢島寵児
作曲 倉若晴夫

波の花散る玄海越えて
男冥利を大陸へ
国を出る時峠に立って
高く叫んだ我が姿

男児立志出郷関
学若無成不死還

ままよ大担広野を征けば
誰が歌うか里訛り
心残りの母さん達よ
きっと迎えに参じます

埋骨豈惟墳墓地
人間到所有青山

地平遥かに夕陽が燃えりゃ
草の芽ぐみに春の色
頬も腕も赤銅色の
土に打ち込むこの若さ
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